福島第一原発の廃炉作業「スマートグラス」を本格導入

2020年9月20日 5時57分 NHK WEB

K10012627231_2009192045_2009200557_01_02.jpg東京電力は、福島第一原子力発電所や周辺で採取した水などの分析に「スマートグラス」と呼ばれるメガネ型のデジタル端末を今月から本格導入しました。作業の効率化を進め、廃炉作業に関わる人材を有効に活用したいとしています。

福島第一原発では、敷地内や港湾、周辺の海で水などを採取し、放射性物質の濃度や水質などを毎日分析して公表していますが、今月から、この作業に「スマートグラス」と呼ばれる端末を本格導入しました。

「スマートグラス」は、顔に装着すると、作業手順や分析値のグラフなど、必要な情報がメガネの液晶画面に映し出される仕組みです。

小型カメラでQRコードを読み取ると、採取場所や担当者の情報を自動で登録できるほか、音声で日時なども入力することができます。

これまで、こうした作業は、チェックシートなどを使い手作業で行っていましたが、端末の導入で、140人ほどいる担当者のうち、およそ30人は、ほかの業務に回ってもらうことが可能になったということです。

30人は今後、業務量が増える見通しの溶け落ちた核燃料、いわゆる「燃料デブリ」の分析などにあたってもらうということです。

東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの鈴木純一グループマネージャーは「膨大なデータの手入力で労力がかかり、ミスもあったが、システムの導入で生産性と正確性の向上が期待できる。生じた余力を新たな分析技術の分野に投入し、廃炉作業を加速させたい」とねらいを話しています。