東電「安全より経済優先せず」3原発の保安規定変更

2020/3/30 21:36 (JST)3/30 21:47 (JST)updated 共同通信 WEB

キャプチャ.PNG東京電力は30日、福島第1と福島第2、柏崎刈羽(新潟県)の3原発について、安全管理のルールを定めた保安規定に「第1原発の廃炉をやり遂げる」「安全性より経済性を優先しない」ことなどを盛り込み、原子力規制委員会に変更申請した。

 内容は東電の小早川智明社長が2017年、柏崎刈羽6、7号機の再稼働に向けた審査の中で確約した7項目。規制委が当時、合格の前提として保安規定に記載するよう求めていた。今後、内容が妥当かどうか確認する。

確約表明から2年半以上かかったが、東電は「7項目以外を含め、全般的に検討していた」と具体的な理由を説明しなかった。

桜並木が雪化粧、福島・夜の森 避難指示が一部解除に

2020/3/29 15:04 (JST)3/29 15:05 (JST)updated 共同通信 WEB

origin_1.jpg桜のトンネルとして知られ、開花が始まった福島県富岡町の夜の森地区にある桜並木に29日、季節外れの雪が降り積もり、雪と桜の共演を楽しむ人の姿がみられた。

 桜並木は、東京電力福島第1原発事故のため大部分で立ち入りができなかったが、10日に町の避難指示が一部解除され、入れる範囲が広がった

スマートフォンで撮影していた同町の団体職員山根麻衣子さん(43)は、新型コロナウイルスの影響で桜まつりが中止になったため、楽しみにしていた人向けに会員制交流サイト(SNS)で配信するという。「雪が降る桜並木は珍しく、幻想的な光景だ」と話した。

原発、抜き打ち検査可能に 試される検査官の力量 4月から新制度

2020年3月28日 16時01分(最終更新 3月28日 16時01分 毎日新聞 WEB

キャプチャ.PNG原子力規制委員会は4月、原発の新たな検査制度を始める。これまでは電力会社に日時や内容を事前に伝え、決められた項目を確認する「チェックリスト方式」だった。だが、国際原子力機関(IAEA)の改善勧告を受け、検査官が自由に立ち入る「フリーアクセス方式」に改める。抜き打ち検査も可能になる。

「原発の制御室で警報が出ているのに検査官は注意を払わず、チェックリストに従って制御盤を確認していた」。2016年にIAEAの評価チームがまとめた報告書では、規制委の検査の硬直ぶりが指摘されている。

 現在実施されている定期検査や使用前検査は、内容や頻度が法令で決まっている。このため、電力会社は事前準備し、検査官は合格を前提に項目をチェックしているのが実情だ。

牛肉の全頭検査、大幅縮小へ 岩手、宮城で4月から

2020/3/27 20:43 (JST)3/27 20:55 (JST)updated 共同通信 WEB

lif1903080025-p1.jpg岩手、宮城両県は27日、東京電力福島第1原発事故に伴う牛肉の放射性物質検査を、現行の全頭検査から大幅縮小すると発表した。

肉牛として育った肥育牛の検査を原則不要にする。国のガイドライン改定などを踏まえた措置で、4月から実施する。

 岩手県では2012年3月以降、宮城県は同年10月以降、国の基準値を超える牛肉は出ておらず、両県とも緩和しても問題がないと判断した。

 一方、老齢の乳牛や繁殖牛を食肉用に出荷する際は、岩手県では畜産農家ごとに年間1頭以上の検査をし、宮城県では事故時に降った放射性物質が残る可能性が高い牧草を餌にしているため、全頭検査を継続する。

19万人の避難先は宮城県内 女川原発30km圏内避難計画

2020年03月26日木曜日 河北新報 WEB

キャプチャ.PNG内閣府や宮城県などでつくる「女川地域原子力防災協議会」は25日、都内で会合を開き、東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)で重大事故が発生した場合の半径30キロ圏内の住民の避難計画を取りまとめた。計画は政府の原子力防災会議に報告され、近く了承される。
 女川原発は2号機が2月、原子力規制委員会の審査に合格し、再稼働に向けて地元同意が焦点となっている。避難計画の了承は事実上の再稼働手続きの一環。了承されれば、全国で7例目となる。

外部電源や冷却機能の喪失など重大事故が発生した際、避難や屋内退避が必要となる原発の半径30キロ圏内が対象。住民は石巻、登米、東松島、女川、涌谷、美里、南三陸の7市町の約19万9000人。広域避難先は全て県内で確保し、避難元の地域ごとに詳細な手段や経路を設定した。
 重大事故の際、すぐに避難を求める5キロ圏内の予防的防護措置区域(PAZ)の石巻市と女川町の計約1100人はそれぞれ、大崎市と栗原市に避難する。
 牡鹿半島南部と離島は「準PAZ」と規定し、PAZと同様に即時避難の対象とした。住民は計約2400人。津波との複合災害を視野に入れ、船やヘリでの移動のほか、地域内での屋内避難も想定する。

5~30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)に入る7市町の計約19万5000人は事故発生後、屋内退避とする。空間放射線量率の状況に応じて避難を始める。避難先は仙台市など31市町村とした。
 協議会は内閣府が2015年5月に設置。実務者の作業部会を計24回開いた。会合後、遠藤信哉宮城県副知事は「対象の7市町のほか受け入れ先自治体とも連携を深め、内容の充実と強化に努めたい」と述べた。

高温ガス研究炉、事実上合格 原子力規制委の審査

2020/3/25 11:50 (JST)3/25 12:03 (JST)updated 共同通信 WEB

na203.png原子力規制委員会は25日、日本原子力研究開発機構の高温工学試験研究炉(HTTR、茨城県大洗町)の安全対策の内容をまとめた「審査書案」を了承した。運転再開の審査に事実上合格した。

意見公募などを経て正式決定する。機構は2021年1月の運転再開を目指す。

 HTTRは、原子炉で発生した熱を取り出す冷却材としてヘリウムガスを使う国内唯一の高温ガス炉。熱出力は3万キロワットで発電はしない。原子炉から出るガスは950度となり、その熱を利用して水素を製造する研究が計画されている。

東京電力福島第1原発事故を受け、想定される地震の揺れなど安全対策を見直した。

中国ウイルス、武漢ウイルス…福島知事が呼称に苦言「原発事故経験した立場から」

2020年3月24日 10時17分(最終更新 3月24日 11時37分) 毎日新聞 WEB

キャプチャ.PNG福島県の内堀雅雄知事は23日、新型コロナウイルスを国内外の政治家らが「中国ウイルス」「武漢ウイルス」などと呼んだことについて、「誤解や偏見を生むような対応はできる限り控えることが重要」と苦言を呈した。定例記者会見で質問に答えた。

内堀知事は特定の発言の名指しはせず、「原発事故を経験し、今なお風評を受けている福島県の立場から」と前置きして発言。新型コロナウイルス感染症に似た症状が出た人などが、偏見の対象となっていることにも憂慮を示した。

 その上で、「新型コロナウイルスでも、原発事故で取り上げられた『正しく恐れる』ことや、冷静に行動することなどが、風評払拭(ふっしょく)の一つの足がかりになる」と話し、原発事故との共通点を指摘した。【高橋隆輔】

安全の具体案を要望 処理水処分、政府説明に葛尾議会

2020/03/24 07:51 福島民報 WEB

キャプチャ.PNG東京電力福島第一原発で増え続けている放射性物質トリチウムを含んだ処理水の処分を巡り、政府は二十三日、葛尾村議会全員協議会で、大気への水蒸気放出と海洋放出が現実的とする政府小委員会からの提言内容を説明した。

議員からは「漁業や農業に影響が出る。風評被害対策や安全対策の具体案を示してほしい」との声が上がった。

非公開で、出席した議員によると、トリチウムについて「国内では普段、平常運転の原発から放出しているというが、事故後の原発から流すのは訳が違う」と懸念する意見が出た。判断材料に乏しく、現段階で賛否は示せないとの意見で一致した。

 吉田義則議長は終了後、福島民報社の取材に「原発事故で被害を受けている住民に追い打ちをかけ、復興に水を差すようなことはあってはならない」と述べ、福島県だけでなく全国的な議論とするよう求めた。

新潟県柏崎市「将来は全て廃炉」4割 東電原発でアンケート

2020年03月19日17時35分 時事通信 WEB

prm1809050001-p1.jpg新潟県柏崎市は19日、東京電力柏崎刈羽原発(同県)の今後の在り方を聞く住民アンケートを実施した結果、「将来は全て廃炉」との回答が最多で約4割に上ったと明らかにした。

 桜井雅浩市長が市議会で説明した。アンケートは2月、無作為抽出した18歳以上の市民3000人に郵送。1243人から回答を得て速報値をまとめた。

 同原発の1~7号機が今後どうあるべきだと思うかを尋ね、最多が「徐々に減らしていき、将来は全て廃炉にする」で39.4%だった。他は「できる限り減らしていくが、限定的な再稼働が必要」が29.2%、「直ちに全号機廃炉にすべきだ」が19.2%、「全号機の再稼動が必要」が6.1%の順。「分からない」と未回答は計6.0%だった。

救助犬じゃがいも、福島に帰る 飯舘村出身、母犬クーとも再会

2020/3/21 16:27 (JST)3/21 16:37 (JST)updated 共同通信 WEB

sty2003210008-f2.jpg東京電力福島第1原発事故の影響で福島県飯舘村から岐阜市のNPO法人「日本動物介護センター」に引き取られ、災害救助犬となった8歳雄の雑種犬「じゃがいも」が21日、帰省した。

半年ぶりに再会した母犬クーと一緒に記念撮影したり、訪れた村の子どもたちとじゃれ合ったりして、愛嬌を振りまいていた。

 被災地出身の災害救助犬にしようと育てられ、2017年に11回目の挑戦で合格。認知症で行方が分からなくなった高齢者の捜索などで活躍しているという。

飯舘村のイメージアップを図る「飯舘村わんダフルまでい大使」も務めている。

新潟 柏崎 使用済み核燃料に「経年累進課税」導入へ 全国初

2020年3月20日 2時15分 NHK WEB

K10012341261_2003200213_2003200216_01_02.jpg新潟県柏崎市は柏崎刈羽原子力発電所の使用済み核燃料にかけている核燃料税について、燃料の保管期間が長くなるほど税率が上がる「経年累進課税」を導入することで東京電力と基本合意したことが分かりました。核燃料税に累進課税を導入するのは全国初で、市は今後、国などの手続きを進める考えです。
原子力発電所が立地する自治体の多くは原発の核燃料に税金をかけていてこのうち、新潟県柏崎市は東京電力の柏崎刈羽原発に保管されている使用済み核燃料に対して、1キロ当たり480円を課税しています。

これについて市は東京電力と見直しの協議を行っていて、このほど使用済み核燃料の保管期間が長くなるほど税率が上がる「経年累進課税」を導入することで基本合意したことが関係者への取材で分かりました。

具体的には、使用済み核燃料の中間貯蔵施設が県外に完成し、原発から運び出しが可能になっても一定期間、保管されたままになっている使用済み核燃料に適用するということです。

市は課税によって原発内にたまり続ける使用済み核燃料を県外に移すよう、東京電力に促すねらいもあるとしています。

核燃料税で累進課税を導入するのは全国初で、市は今後、国などの手続きを進める考えです。

取材に対して東京電力は「課税の仕組みや税率など税金を構成する基本的な部分について柏崎市と合意した状況です」と話しています

全国の原発の現状

時事通信 WEB 記事などの内容は2019年9月19日掲載時のものです

20190919j-04-w580.gif東京電力福島第1原発事故から8年半が経過し、九州電力や関西電力などの加圧水型原子炉(PWR)の再稼働が進む中、福島第1原発と同型の沸騰水型原子炉(BWR)の再稼働は1基もない。

 再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査で、事実上の合格証の「設置変更許可」が得られたBWRは、東電柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)と日本原子力発電東海第2原発(茨城県)の3基のみ。一方、廃炉の決定あるいは方針が示された炉は福島第1、第2など計15基で、事故以前に運転していたBWR32基のほぼ半数に達した。

BWRは原子炉内の核燃料で熱された水が蒸気となり、直接発電タービンを回す。核燃料に触れる水とタービンを回す蒸気が別系統のPWRに比べ構造は単純だが、格納容器の容積が5分の1程度と小さく、福島事故のように冷却機能が失われた場合、格納容器が破損して外部に放射性物質が放出されるまでの時間的余裕が少ないデメリットがある。

 このため、事故の教訓を踏まえて策定された新規制基準は、放射性物質を除去しつつ格納容器内の圧力を外に逃がす「フィルター付きベント」の即時設置をBWRに要求(PWRは5年間猶予)。対策項目の多さも、BWRの審査が遅れる一因となっている。
 東電は8月、柏崎刈羽原発についても1~5号機のうち一部の廃炉を検討する方針を表明しており、BWRの廃炉はさらに増えそうだ。

原発処理水で意見聴取 来月6日に福島市で―梶山経産相

2020年03月17日11時56分 時事通信 WEB

https___imgix-proxy.n8s.jp_DSXMZO5186017006112019000002-3.jpg梶山弘志経済産業相は17日の閣議後記者会見で、東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含んだ処理水の処分方法を決めるため、地元住民らを対象とする意見聴取の場を設けると発表した。

4月6日に福島市で初会合を開き、必要に応じ2回目以降も検討する。処分方法決定を目的とする地元関係者との会合は初めて。

 処分方法を議論する政府の小委員会は処理水の海洋放出などの案をまとめたが、地元では漁業関係者を中心に反発が強い。

梶山氏は「できるだけ関係者の意見を聴きたい。スケジュールありきではない」と述べ、期限を区切らず丁寧に地元との合意形成に取り組む考えを強調した。

川内原発1号機 運転停止 テロ対策施設 期限内に完成せず

2020年3月16日 13時46分 NHK WEB

K10012333651_2003161326_2003161328_01_02.jpg鹿児島県にある九州電力の川内原子力発電所1号機は、国の新しい規制基準で設置が義務づけられているテロなどの対策施設が、期限内に完成しないため16日午後1時すぎに運転を停止しました。新しい規制基準に基づいて稼働中の原発が停止するのは初めてです

原子力規制委員会は福島第一原発の事故を教訓につくられた新しい規制基準に基づいて、テロや航空機の衝突といった緊急時に原子炉を守る施設を、工事計画の認可から5年以内に完成させることを義務づけています。

これについて九州電力は、川内原発1号機で施設の完成が期限内に間に合わないとして、定期検査を前倒しする形で運転を停止することを決め、16日午前2時半から原子炉の出力を下げる作業を開始し、午後1時1分に運転が停止したことを明らかにしました。

九州電力は工事を急ぎ、ことし12月までに施設を完成させて、規制委員会の検査を受けたうえで原子炉を起動したいとしています。

原発事故のあと、7年前(2013年)につくられた新しい規制基準に基づいて稼働中の原発が、運転停止するのは初めてです。

規制委員会は原発事故の前、当時の規制機関だった原子力安全・保安院が、津波の評価や対策に明確な期限を設けず、結果的に福島第一原発のメルトダウンを防げなかった教訓などを踏まえ、今回、期限の延長は認めず、運転停止という厳格な対応を電力会社に求めたとしています。

全国の原発ではことし、施設の完成が期限内に間に合わないとして、川内原発2号機が5月に、そして福井県にある関西電力の高浜原発3号機と4号機も8月と10月に、それぞれ運転を停止する見通しです。

関電 業績悪化でカットの役員報酬 退任後ひそかに補填

2020年3月17日 5時18分 NHK WEB

K10012334561_2003170113_2003170518_01_02.jpg関西電力は役員18人に対して業績が悪化していた時期にカットした役員報酬の一部を退任後にひそかに補填(ほてん)していたことを明らかにしました。補填の総額は2億6000万円に上るということです。
2011年に起きた東京電力の原発事故のあと、関西電力は原発の運転を停止したため業績が悪化し、この間、役員報酬の一部をカットしていました。

その後、関西電力は退任した役員18人に対して総額2億6000万円をひそかに補填していたということです。

補填は利用者に対して二度の電気料金の値上げを実施したあと、2016年から去年10月まで続きました。

18人のうちの1人、豊松秀己元副社長は毎月90万円の補填を受けていました。

さらに福井県高浜町の元助役から1億円を超える金品を受け取り、のちに国税当局に修正申告で納税した分まで会社が毎月30万円を支払っていました。

関西電力は補填の理由について「経営が苦しかった時期に改善に尽力したことを考慮したものだった」としていますが、今後、元役員たちに返還を求めるということです。

こうした補填について関西経済連合会の松本正義会長は16日の記者会見で「私の会社でもカットされた報酬はそのままだ。税金の補填などありえない」と批判しました。

原発事故前に津波対策実施の電力会社も 情報公表せず

2020年3月15日 19時53分 NHK WEB

キャプチャ.PNG福島第一原子力発電所の事故の前に、東京電力以外の複数の電力会社が想定を超える津波の対策を進めていたことがNHKの取材でわかりました。しかしほとんどの対策が発表されておらず、専門家は公表されていれば業界全体として対策が進んだ可能性もあったとして、東京電力や電力業界の体質の検証が重要だと指摘しています。
9年前、福島第一原発は東京電力の想定を超える15メートル余りの津波に襲われ、メルトダウンを起こしました。

NHKが事故の前の電力各社の津波対策を取材したところ、静岡県にある中部電力・浜岡原発では、想定を超える巨大津波で地下トンネルから海水が敷地内に入り込む可能性を考え、事故の前に防水性をより高めた扉の設置を進めていました。

また、配管の隙間をふさいで海水の流入を防ぐ工事を進めていたほか、高さ10メートル以上の防潮堤の設計にも着手していました。

日本原子力発電も浜岡原発を視察したうえで、茨城県の東海第二原発で想定を超える津波対策として盛り土の造成や原子炉建屋の防水などを進めていました。

しかし、こうした対策はほとんどが発表されておらず、中部電力は「一部の津波対策が社として意思決定されていなかったため、公表していなかった」としています。

また、日本原電は東京電力の方針に合わせ、国に巨大津波への対策について一部、報告しないようにしていたことがわかっていますが、未発表の理由については公にしていません。

原子力業界に詳しい、多摩大学大学院の田坂広志名誉教授は、2社が対策を進めていたことは評価したうえで、公表しなかった背景について、「一部の会社が対策を進めると、ほかの社もやらざるをえなくなるし、住民からも無用の不安を持たれるのではないかと、心配する文化が業界にはある」と分析します。

そのうえで、「公表されていれば、メディアも取り上げて世の中が注目し、ほかの電力も動かざるをえなくなる。そうなれば、東京電力も対策を早めに打っていたかもしれない」と述べ、東京電力や電力業界の体質の検証が重要だと指摘しています。

福島第一原発の港周辺 放射性セシウム濃度 国の基準下回る

2020年3月14日 5時00分 NHK WEB

キャプチャ.PNG9年前に事故を起こした東京電力・福島第一原子力発電所の港の内側と外側の海水の放射性セシウムの濃度について、事故直後は、高い所で1リットル当たり60万ベクレルを超える場所もありましたが、その後、大幅に下がり、先月時点ではいずれの場所でも国の基準を下回っています。

東京電力は現在、福島第一原発の港の内側の9か所と、港の外側の沖合1キロの範囲内の8か所の合わせて17か所で、放射性物質の濃度を測定し公表しています。

このうち放射性物質の量が半分になる「半減期」が、30年と比較的長い放射性セシウム137で見た場合、事故直後は、高濃度の汚染水が流出した影響で、高い所では1リットル当たり60万ベクレルを超える場所もありました。

しかし、その後9年の間に大幅に下がり、先月の時点では、港の内側のすべての測定か所で国の基準の1リットル当たり90ベクレルを下回っています。

また、港の外側では、ほとんどが測定装置で検出ができる限界の値を下回っていて、検出された場合でも1リットル当たり1ベクレルほどと、国の基準を大幅に下回っています。

東京電力は、平成27年に汚染水が海に流れ出ないよう敷地の海側に壁を設けていて、その後、濃度の低下が見られたとしています。

JR常磐線、全線運行再開原発被災地、復興に期待

2020/3/14 06:12 (JST)3/14 06:23 (JST)updated 共同通信 WEB

phpE5nXAG_5d22bef261fdc.jpg東京電力福島第1原発事故の影響で不通が続いていたJR常磐線富岡(福島県富岡町)―浪江(浪江町)の約20.8キロで14日、運行が再開し、9年ぶりに全線が復旧した。

国は4~10日に不通区間にある3駅周辺の避難指示を順次解除、利用が可能となった。東日本大震災で被災した全ての鉄道が復旧した。

福島県沿岸部を経由し東京から仙台市までが直結することで、原発事故被災地の交通の利便性が向上。訪問者の増加など復興の後押しとなることが期待されるが、多くの人が車で移動する車社会のため、影響は限定的との見方もある。

浪江町議会、処理水放出案に反発「地域が崩壊する」

2020/3/12 18:46 (JST)3/12 18:57 (JST)updated 共同通信 WEB

topImg.jpg政府は12日、東京電力福島第1原発で増え続ける処理水は海や大気に放出するのが現実的だとする小委員会の報告書について、福島県浪江町の町議会で説明した。議員からは「(海洋)放出すれば地域経済、社会が崩壊する」などと激しい反発が相次いだ。

第1原発から近い県沿岸部に位置する浪江町はかつて漁業が盛んだった。

高野武町議は「海洋放出で魚が売れなくなれば、生活は成り立たない。後継者もいなくなる」と指摘。16人いる議員のほぼ全員が「帰還する住民が減るのではないか」「政府は風評対策を講じるとしているが、具体性がない」などと海洋放出に反対を表明した。

「水との闘い」震災から9年間続く…福島第一原発

2020/03/11 16:30 読売新聞 WEB

キャプチャ.PNG水は、原子力発電に欠かせない物質だ。だが、東京電力福島第一原子力発電所の事故は、その水を制御できなくなったことで引き起こされた。そればかりでなく9年たった今も、水との闘いは続いている。炉心溶融(メルトダウン)を起こした原子炉内に残る、溶け固まった燃料(デブリ)を冷やす水と、建物内に流れ込む地下水による汚染水が発生し続けているためだ。事故で何が起き、どうして作業は遅れているのか。福島第一原発事故と水との闘いを、振り返る。(編集委員 吉田典之)

過熱した燃料による化学反応で水素が作られ、爆発が起きた
2011年3月11日に東日本大震災が発生した時、原発は揺れを検知して発電を停止し、原子炉の冷却が始まった。だがその後、堤防を越えて発電所を襲った津波で、施設内の電気設備は浸水して全ての電源が失われ、電気で動かしていた冷却水の循環も止まってしまった。

緊急停止直後の原子炉はまだ熱く、しかも冷却水が流れなくなった結果、炉内の温度が上昇し続けた。異常な高温になった炉の中で、通常は起こらない化学反応が起こり、水から大量の水素が作られて炉から建物内へと漏れ出した。軽い水素は建物の天井部分にたまり、15日までに、1、3、4号機で、建物の屋根を吹き飛ばす水素爆発を相次いで起こした。
1~3号機では高温で炉内の燃料が溶け、下へ流れ落ちる炉心溶融も起きた。

地下水が混ざって増え続ける汚染水

事故後9年を経た今も、復旧を阻んでいる大きな壁の一つが、原子炉やタービン建屋内にたまる「汚染水」だ。
 事故発生時は、緊急措置として海水も炉内に投入して冷却水に使った。現在はデブリの温度は安定しているが、それでも今も水をかけ続けている。冷却水は直接、デブリ内のセシウムやストロンチウムなどに触れて汚染されるため、ALPS(アルプス)などと呼ばれる浄化装置を通し、放射性物質を取り除いている。

除ききれないトリチウム
浄化装置でも取り除くのが難しいのが、トリチウム(三重水素)と呼ばれる水素の仲間だ。放射性物質の一つで、宇宙からの放射線でも作られ、自然界にごく微量が存在する。水道水にも含まれている。水の中の水素が置き換わっているため、除去は難しい。原発の冷却水にはある程度含まれ、国内外の原発では海などへ放出しているが、福島第一原発ではタンクにため続けている。


東日本大震災から9年 4万8000人近くが今も避難生活

2020年3月11日 1時19分 NHK WEB

K10012324401_2003110114_2003110119_01_02.jpg東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故の発生から11日で9年です。今も福島県の住民を中心に4万8000人近くが避難生活を余儀なくされています。また災害公営住宅の建設など住まいの復興事業がほぼ完了した一方、震災前と比べて人口が減少し、暮らし向きや地域のつながりについて「復興した」という実感は乏しいままです。
9年前の平成23年3月11日午後2時46分ごろ、東北沖でマグニチュード9.0の巨大地震が発生し、東北や関東の沿岸に高さ10メートルを超える津波が押し寄せました。

これまでに確認された死者と行方不明者は1万8428人、また避難生活などで亡くなった「震災関連死」は3700人以上で、「関連死」を含めた死者と行方不明者は2万2000人を超えています。

政府が「復興・創生期間」と位置づけた震災10年まで残り1年となる中、住まいの復興事業はほぼ完了し、ことし1月末までに自宅を失った人などが入る「災害公営住宅」は、計画の99.%7に当たる2万9555戸が完成し、高台への移転や地盤のかさ上げ工事で完成した宅地は、合わせて1万8053戸と計画の99%に達しました。

人口減少に歯止めかからず
一方、避難を余儀なくされている人は、復興庁の先月時点のまとめで全国で4万7737人に上っていて、このうち県外で避難生活を送っている人は福島県からが3万914人と全体のおよそ65%を占めています。

また、被災地では人口減少に歯止めがかららず、NHKが国勢調査をもとにした自治体のデータを使い、先月1日までの人口の増減をまとめたところ、岩手、宮城、福島の35の自治体のうち、震災前と比べて10%以上人口が減った自治体は23と6割以上に上っています。

復興実感乏しいまま
被災地の現在の復興の姿についてNHKが岩手・宮城・福島の被災者に行ったアンケートでは「思い描いていたより悪い」が49%と半数近くを占めています。

これらの人に分野ごとの復興実感を尋ねたところ、地域経済は10%に届かず、暮らし向きと地域のつながりは、いずれも20%以下にとどまる結果となりました。

福島第一原発 廃炉作業引き続き難しく="color:#cc0000;">
一方、9年前の3月11日、10メートルを超える巨大津波によって電源を喪失し、その後、3基の原子炉が次々にメルトダウンを起こす世界最悪レベルの事故に至った福島第一原発では、40年に及ぶとされる廃炉作業の工程のおよそ4分の1の期間がすぎました。

現場では多量の「放射性物質」の存在が引き続き作業を難しくしています。

その大きな課題の1つは原子炉の下などに溶け落ちた核燃料を水を注入して冷やしているため、今も毎日、放射性物質を含んだ170トン前後の汚染水が発生していることです。

汚染水は回収され放射性物質を取り除く処理をしていますが、除去が難しいトリチウムなど一部の放射性物質が残ってしまうため、現在およそ1000基のタンクにおよそ120万トンが保管されています。

東京電力は現状の計画では2022年夏ごろにはすべてのタンクが満杯になるとしています。

この水に関して、経済産業省の小委員会は「基準以下に薄めて海か大気に放出する方法が現実的で、海のほうがより確実に実施できる」などとする報告書を先月政府に提出しましたが、地元関係者などから風評被害を心配するさまざまな声が上がっています。

最終的にどう処分をするか方針を決めるのは政府ですが、今後どのような形で意見の集約を図っていくのか、大きな注目が集まっています。

もう1つ廃炉作業に立ちはだかる課題は、溶け落ちた核燃料、いわゆる「燃料デブリ」の取り出しです。

1号機から3号機の原子炉の中や原子炉を納める原子炉格納容器の中に溶け落ちているとみられ、3基の合計は880トンと推定されています。

このうち調査が最も進んでいるのは2号機で、去年、遠隔操作のロボットでデブリと見られる堆積物をつかむことに成功しました。

こうしたことから、2号機はいよいよ来年、取り出しを始める予定です。

しかし、堆積物を確認した周辺の放射線量は1時間当たり6シーベルトを超えていて、1時間ほどその場所にとどまると死に至るほどのレベルです。

このため作業は「遠隔操作」によるロボットを使った極めて難しいもので、最初の取り出し量も「数グラム程度」の予定です。

東京電力などは段階的に取り出しの規模を拡大していくとしていますが、新しい技術開発も必要となり、廃炉作業はこれからより難しい段階を迎えるといえます。

福島第一原発 周辺の放射線量78%減 経年の影響 原子力規制委

2020年3月10日 6時39分 NHK WEB

K10012322391_2003100636_2003100639_01_02.jpg東京電力福島第一原子力発電所から半径80キロの地表付近の放射線量は、原発事故の年に比べて平均でおよそ78%減っていることが原子力規制委員会の調査で分かりました。
原子力規制委員会は、福島第一原発の事故のあと定期的にヘリコプターを飛ばして、半径80キロの地域を上空から調査しています。

そして地表1m付近の1時間当たりの放射線量を算出し、9つの色に塗り分けて地図で公表しています。

それによりますと、原発事故のあとに現在とほぼ同じ条件で測定を開始した平成23年10月の結果と、最新の去年9月の結果を比較したところ、放射線量は80キロ圏全体の平均でおよそ78%減少したということです。

原子力規制委員会は減少した理由について、
▽放射性物質は一定の時間がたつと放射線量が減っていく性質があり、この影響が大きいほか、▽除染作業や、▽雨が降って放射性物質が流出したこと、などが考えられるとしています。

震災9年・第1原発の廃炉/安全性高め着実な前進図れ

2020年03月07日 08時35分 福島民友 WEB

140488.jpg東京電力福島第1原発の着実な廃炉は、本県復興の大前提だ。原発事故から丸9年を迎えようとする中、廃炉作業のつまずきが地域再生の歩みを滞らせることのないよう、国と東電は廃炉の工程管理に万全を期さなければならない。

30~40年続くとされる廃炉作業には、敷地内のタンクで保管を続けている「処理水」の処分が含まれている。処理水は、事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)を冷却する過程などで生じた汚染水を処理し、トリチウム以外の放射性物質を取り除いた水で、日々増えている。国の小委員会は先月、海洋か大気中への放出が「現実的な選択肢」とする報告書をまとめた。
 報告書が出された背景には、敷地内での貯蔵に限界が見えていることがある。東電の現在の計画では、タンクの貯蔵量の増強を進めても、2022年夏ごろにはタンクが満杯になってしまう計算だ。処分の準備には2年ほどかかるとされ、一定の判断を下さなければならない時期が近づいている。

処理水の放出で新たな風評被害が生まれる懸念があることから、国は農林水産団体などから意見を聞き、慎重に処分方法を決定する方針だ。国には、柔軟な姿勢で関係者との協議や合意形成に努力を重ね、廃炉と復興が両立できるような策を導き出してもらいたい。
 廃炉作業の中で、優先して進められているのは、原発の建物上部にあるプールからの使用済み核燃料の取り出しだ。現在は3号機で行われており、566体の燃料集合体のうち、91体が敷地内の共用プールに運び出された状況だ。
 廃炉工程表の「中長期ロードマップ」では、3号機からの取り出しを20年度内に完了させる予定だ。目標を一つ一つ実現することは、廃炉作業への信頼性向上につながる。東電には、作業の安全や情報公開の透明性を第一に心掛けながら、円滑な運び出しを続けることを求めたい

廃炉作業で最も困難とされるデブリの取り出しは、2号機から実施することが決まっている。現在の想定では、デブリのある格納容器の内外をつなぐ通り道からロボットアームを内部に入れ、21年内に少量を採取することを目指す。
 デブリの採取は、廃炉作業が新たなステージに入ることを意味する。取り出したサンプルの硬さなどを分析することを通じて、廃炉の核心となる本格的なデブリ撤去への道筋が浮かび上がってくるはずだ。国と東電は、国内外の英知を集め、デブリの採取や保管などに必要な機器の開発や準備を進めていくことが重要だ。

米で2例目、原発80年運転認可 東部ペンシルベニア州の2基

2020/3/7 15:17 (JST)3/7 18:37 (JST)updated 共同通信 WEB

PN2019122401002712.-.-.CI0003.jpg【ワシントン共同】米原子力規制委員会(NRC)は6日、1970年代に運転を開始した東部ペンシルベニア州のピーチボトム原発2、3号機について、最長80年の運転を認可したと発表した。米国では2例目。

 米国の原発の運転期間は日本と同じ40年だが、認可を受ければ20年ずつ複数回延長できる。

現在ではほとんどの原発で60年の運転が認められている。

電力会社「エクセロン」が2018年に延長を申請。NRCが経年劣化対策や安全性、環境への影響を審査していた。
 原発を持つ米国の電力会社は運転延長で収益向上を目指す動きがある。

震災から9年「防災集団移転」10世帯未満の地区が約3割

2020年3月7日 5時53分 NHK WEB

K10012318021_2003061943_2003070553_01_02.jpg東日本大震災の津波で自宅に住めなくなった人が高台にまとまって移り住む「防災集団移転」。震災から9年となる今月、ようやく324地区のすべてで宅地の整備が完了することになりました。しかし集落の規模が10世帯未満の地区が全体のおよそ3割を占めることが国の調査で分かり、集落の維持が今後の課題となっています。

「防災集団移転促進事業」は、自治体が津波で被災して住めなくなった地域の土地を買い取るとともに、被災者がまとまって移転するための宅地を高台などに整備する事業です。

国土交通省によりますと、宮城県と岩手県、福島県、それに茨城県で、災害公営住宅も含め合わせて324地区の1万2555戸で進められてきましたが、震災から9年がたつ今月末には福島県浪江町の請戸地区を最後にすべての地区で宅地の整備が完了するということです。

県別では、宮城県が最も多く、186地区の8839戸、岩手県が88地区の2527戸、福島県が47地区の1163戸、茨城県では3地区の26戸となっています。

しかし、国の調査では住む人が10世帯未満の小規模な集落となっているのが少なくとも96地区と、全体の324地区のおよそ3割を占めていることが分かりました。

中には住宅が1軒しか建っていない地区もあり、高齢者の割合も多くなっていて、いかにして移住者を増やし、公共の交通手段を確保するかなど集落の維持が課題となっています。

福島は「汚染の地」? 海外ドラマに偏見描写―東日本大震災9年

2020年03月05日13時17分 時事通信 WEB

unnamed.png東日本大震災による東京電力福島第1原発事故は、世界各国に大きな衝撃を与えた。事故から間もなく9年を迎える中、海外の映画やドラマで福島を「汚染の地」として描く作品が目立つようになった。偏見に満ちた表現もあり、製作会社などが字幕や音声を修正したケースもある。

「フクシマ? 放射線が漏れて、死の灰が降った所か」。航空機内で行き先を告げられた男性が、驚いた表情を見せる。2015年に始まった米ドラマシリーズ「ZOO」の一場面だ。

 ドラマは、世界各地で動物が人間を襲う事件が発生する中、調査チームが真相を究明するという内容。福島沖の島が舞台の回では、放射線によりコウモリが高い高度で飛んだり、馬が凶暴化したりする様子が描かれた。
 しかし、日本版DVDでは「フクシマ」との発言部分が無音となり、字幕からも消えた。発売元は「ナーバスな問題なため、音声などをカットした」と説明する。

 同様の配慮は、13年放送開始の米ドラマシリーズ「ブラックリスト」でも見られる。国際的犯罪者が免責と引き換えに、米連邦捜査局(FBI)に捜査協力するというストーリーで、ある回では、東日本大震災の救援活動「トモダチ作戦」で被ばくしたという元米兵が登場。作戦後に生まれた子どもに障害があったことから、復讐(ふくしゅう)のためテロリストに転じる内容だ。

だが公開から約1カ月後、福島に関するシーンが修正され、「西アフリカの原発事故で被ばく」という架空の設定となった。製作したソニー・ピクチャーズの日本法人は「社内から『被災者への配慮が足りない』との指摘があった」と理由を語る。

 国際結婚を描いた14年のフランス映画「最高の花婿」では、黒人との結婚について「Pour tes parents c’est Fukushima(両親にとってはフクシマだ)」というせりふが出てくる。悲惨な状況を示す文脈だが、字幕では「両親を助けないと」と翻訳された。
 字幕などの改変について、海外映画を手掛ける映像翻訳家は「視聴者が不快に感じる可能性があり、修正してもストーリーは伝わると判断したのだろう」と話す。ただ知的財産が専門の上野達弘早稲田大教授(48)は「著作者の同意がない場合は、同一性保持権の侵害に当たる可能性がある」と指摘する。

風評問題に詳しいウィリアム・マクマイケル福島大講師(37)は「海外では、福島は『汚染の地』というイメージが固定化されている。科学的根拠に基づく情報を地道に発信するしかない」と語った。

原発避難解除、大熊町一部で常磐線再開合わせ駅周辺

2020/3/5 05:40 (JST)3/5 05:49 (JST)updated 共同通信 WEB

キャプチャ.PNG政府は5日、東京電力福島第1原発事故で福島県大熊町に出した避難指示を、JR常磐線の大野駅など帰還困難区域の一部で解除した。

同原発が立地する大熊町の避難指示解除は昨年4月の大川原地区などに続く2回目。14日に全線運行を再開する常磐線の不通区間にある同駅周辺と道路など約28ヘクタールが対象。

 今回の解除は駅の利用を可能にすることが主な目的。

駅につながる道路は自由に通行できるが、道路に面した住宅や商店などの避難指示は維持されるため、新たに帰還対象となる住民はいない。

3・11東日本大震災追悼式、中止へ…政府調整

2020/03/03 22:09 読売新聞 WEB

BB10Gyl0.jpg政府は、11日に東京都内で開く政府主催の東日本大震災追悼式について、中止する方向で調整に入った。新型コロナウイルスの感染が拡大しているためで、近く最終判断する。

複数の政府関係者が3日、明らかにした。政府は当初、規模を縮小して開催することを模索していたが、「人が密集するのは避けられない」(政府関係者)と判断した。

被災地の自治体でも追悼式を取りやめたり延期したりする動きがある。
 追悼式は秋篠宮ご夫妻をお迎えし、安倍首相や遺族代表らが出席して開かれる予定だった。

原発事故9年 廃炉作業 残り約30年で終えられるのか?

2020年3月2日 12時29分 NHK WEB

K10012306101_2002281426_2002281521_01_02.jpg国と東京電力が最長で40年かかるとしている、福島第一原子力発電所の「廃炉」の作業。

そのおよそ4分の1となる9年近くになりますが、その進捗は、全体としては当初の計画より遅れています。

加えて廃炉作業は、これからより難しい段階を迎え、いまは存在しない新たな技術の開発も必要になり、専門家は「まさに未知の領域になる」とその困難さを指摘しています。

はたして、残りのおよそ30年で、廃炉の作業を終えることができるのでしょうか。シリーズ「原発事故9年 福島第一原発7つの疑問」。全7回の3回目です。(原発事故取材班 科学文化部 阿部智己)

今後の廃炉の作業は、どのように進められていくのか。

国と東京電力は、福島第一原子力発電所の廃炉への道筋を示す工程表を定期的に示しています。去年12月に示された最新の工程表では、廃炉作業を始めてから、すべての作業を終えるまでに最長で40年かかるとしています。

工程表は全体を第1期から第3期までの3つの期間に分けています。第1期は、福島第一原発1号機から4号機のいずれかの使用済み燃料プールから核燃料の取り出しを始めるまでとされ、4号機で平成25年11月にその作業が始まったことをもって第1期はすでに達成し、終了しています。

第2期は、溶け落ちた核燃料、いわゆる「デブリ」の取り出しを1号機から3号機のいずれかで始めるまでとしています。まだデブリの取り出しはどの号機でも始まっていないことから、現在はこの第2期にあたります。

国と東京電力は、来年(2021年)、2号機でデブリの取り出しを始める予定で、これが計画どおり進むのならば、第2期は来年で終了することになります。

その後は、第3期に入ります。
デブリを取り出し、汚染した建屋を解体するなどすべての廃炉作業が終わるまでとしていて、期間としては第3期がもっとも長くなります。

「デブリ」とは

今後、30年前後は続く見通しの廃炉作業。最大の難関は「デブリの取り出し」といえます。

「デブリ」とは何か。ここでもう一度おさらいをしておきたいと思います。

原子炉では、制御棒を挿入して運転を停止しても、核燃料は崩壊熱と呼ばれる熱を出し続けます。そのため、水を入れて冷やさなければなりませんが、冷却ができなくなれば、その温度はどんどん上昇していきます。そして、およそ2800度の高温になると、核燃料はみずからの熱で溶け始めてしまいます。

その溶けた核燃料が周囲にある金属製の構造物と混じり合ったものが「デブリ」です。

通常、核燃料は被覆管と呼ばれる金属製の筒の中に納められています。これは「燃料棒」と呼ばれ、「燃料棒」を束ねたものが「燃料集合体」です。

核燃料は、「燃料集合体」ごとに1つのかたまりとなり、その周囲をカバーで覆われています。核燃料が高温になって溶けるとき、こうした周囲の構造物も溶け、混じり合って「デブリ」になっていると考えられています。

デブリは、1号機から3号機の原子炉の中や、原子炉を覆っている格納容器の下のほうにたまっているとみられています。その量は、合わせて推定880トンにもおよびます。

「デブリ」の取り出し、まず2号機から

強い放射線を出す大量のデブリ。これをどうやって取り出していくのか。

これまで格納容器内部の調査や取り出しに向けた検討が進められてきました。そして、最初にデブリを取り出す号機として選ばれた2号機は、来年、2021年から取り出しを始める予定です。

2号機は、1号機と3号機に比べて格納容器内部の調査が進み、内部の状況がもっともよくわかってきたのが大きな理由です。

おととし、2018年1月の調査ではデブリとみられる堆積物を確認し、翌年の2月には、ロボットでこの堆積物に触れて、動かしたり、つかんだりすることにも成功しました。

このため、国と東京電力は、まず2号機でデブリの取り出しを始めることを決めたのです。

「デブリ」すべての取り出しには高いハードル

しかし、最初の取り出しは、試験的なもので、取り出す量は「数グラム程度」にとどまります。

その後、段階的に取り出しの規模を拡大していくとしていますが、量を増やしていくためには、固まっているデブリを切るなどの経験したことのない作業も必要になります。

そういった作業のすべてを極めて放射線量の高い環境の中で、「遠隔操作」で行わなければならず、現時点で、順調に進むかは見通せていません。

さらに、福島第一原発のデブリ取り出しには技術的に困難な課題があります。

格納容器は事故による損傷で穴があいていて、修理も難しいことなどから、現状では放射線を遮蔽する水で満たした状態で取り出すことができません。

そのため、水位は低いまま、空気中で取り出す「気中工法」と呼ばれる方法を軸に進めるとしています。

これは、世界でも例がなく、放射性物質の飛散を防ぐ対策や、放射線量が高い環境での安全対策を徹底しなければならず、具体的な計画をどうつくるか、課題になっているのです。

加えて、2号機については核燃料を多く含むデブリが格納容器の下のほうではなく、原子炉の中にとどまっているとみられています。

原子炉の中については、実はまだ調査すらできておらず、どのような状態でどのような箇所にたまっているかわかっていません。

そのため、どのような装置でどう取り出せば安全なのかも現時点では何も見えていません。

遅れている1号機と3号機では、格納容器の下の部分についてもまだどのようにデブリが存在し、どう取り出していくか具体的な方針は決まっていません。

国と東京電力は、すべてのデブリを取り出す方針ですが、880トンにおよぶデブリを本当に取り出すことができるのか。今後の技術開発によるところも大きく、現状でははっきりとした見通しが立っていないのが実情です。

放射性物質の飛散がリスク

福島の聖火出発地で五輪に抗議「原発事故の被害は続く」

2020/2/29 16:36 (JST)2/29 16:37 (JST)updated 共同通信 WEB

キャプチャ.PNG東京五輪の国内聖火リレー出発地となる福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」(楢葉町、広野町)周辺で29日、政府が大会の理念として掲げる「復興五輪」に抗議する市民らがデモ行進を行った。

参加者たちは「表面的な復興だけを強調するのではなく、原発事故の被害が続く実情を知ってほしい」などと訴えた。

 デモには東京電力福島第1原発事故の県外避難者や、被害者団体メンバーら約50人が参加

午前11時ごろから「福島は五輪どころじゃない」などと英語やフランス語、韓国語など計8カ国語で書かれた横断幕やプラカードを持って練り歩いた。

IAEA事務局長、福島第1原発処理水の海洋放出に支援表明

2020年2月27日 21:29 発信地:東京 AFP通信社 WEB

キャプチャ.PNG【2月27日 AFP】国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ(Rafael Grossi)事務局長は27日までに、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所から出た放射性物質を含む処理水を海洋など環境中に放出することについて、IAEAとして支援する意向を示した。

 政府の有識者でつくる小委員会は先月、処理水の処分方法について海洋放出か大気中への水蒸気放出が望ましいとの提言をまとめた。

ただ、地元などからの反対も根強く、最終的な処分方法の決定には至っていない。