健康調査でデータ提供拒否も可能 福島県が指針、原発事故の影響

2020/1/30 18:17 (JST)1/30 18:29 (JST)updated 共同通信 WEB

h28kiso-10-01-01.png東京電力福島第1原発事故の健康影響を調べる福島県の「県民健康調査」のデータを、外部の研究機関に提供する際の基準づくりを進める県の有識者検討会が福島市で30日開かれ、基準や手続きを定めたガイドライン案が示された。

調査対象者が個別に提供を拒否できる仕組みも設ける。

ガイドライン案では提供の対象を「公益性があり、成果が県民の健康増進などの利益につながる研究」とした。データの提供が可能になれば、原発事故の健康への影響に関する研究に寄与する。

 データの使用を承認された研究は県のウェブサイトで公表し、自身のデータの使用を拒否したい人は申し出ることができる。

高浜原発3、4号機が停止へ テロ対策施設の設置遅れ

2020/1/29 16:20 (JST)1/29 16:46 (JST)updated 共同通信 WEB

20200130.jpg関西電力は29日、テロ対策施設の設置の遅れから高浜原発3、4号機(福井県高浜町)を8月と10月にそれぞれ停止すると発表した。

テロ対策施設の完成遅れにより原発を停止するのは九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)に続き全国2例目。代替とする火力発電の燃料費がかさみ経営への打撃となる。

関電は29日、原子力規制委員会に2020年度から3年間の新たな運転計画を提出した。

停止期間を3号機が8月2日から5カ月弱、4号機は10月7日から4カ月強とし、今年11月末までにテロ対策施設を完成させる予定。当初は1年程度の停止を想定したが、工事の工程を見直し短縮した。

福島の台風復旧に原発事故交付金 早期帰還へ放射線監視装置も修繕

2020/1/28 12:00 (JST)1/28 12:19 (JST)updated 共同通信 WEB

キャプチャ.PNG復興庁は28日、昨年の台風19号で被災した福島県の復旧事業費として、東京電力福島第1原発事故の避難者を支援する福島再生加速化交付金6千万円(事業費ベース)を配分すると発表した。放射線監視装置の修繕に1千万円を充てる。


 福島県によると、県が管理する装置のうち福島市、南相馬市、飯舘村、川俣町の計4台が浸水や流失のため測定できなくなった。原発事故で避難した住民の帰還に向けて整備していた道路や農地で生じた陥没・崩落などの台風被害には計5千万円を振り向ける。


台風被害の復旧を後押しすることで、原発事故からの早期帰還につなげるため、再生加速化交付金の対象とした。

四国電、不服申し立てを見送り トラブル続き社長が知事に謝罪

2020/1/27 13:09 (JST)1/27 13:10 (JST)updated 共同通信 WEB

a0ac4901d8e9430c3a59bc4a0f6d0401_1579967751_1.jpg四国電力の長井啓介社長は27日、伊方原発(愛媛県伊方町)で一時電源を喪失するなどトラブルが相次いでいることを受け、同県庁で中村時広知事に謝罪し、17日の広島高裁の伊方3号機運転差し止め仮処分決定に対する不服申し立てについて「今は申し立てができる状況ではない」と当面見送る方針を示した。

一方で「(決定に)問題があるという思いは今でも変わらない」と述べた。

また「異議申し立ての期限はないが、だらだらと引き延ばすということは考えていない。(決定に)問題点があれば、当然異議を主張していくべきだ。まずは安全意識の共有を図り、状況を踏まえて考えていく」とした。

汚染廃本焼却、新年度に 大崎市が25日に住民説明会

2020年01月09日木曜日 河北新報

622001.png伊藤康志大崎市長は8日の定例記者会見で、東京電力福島第1原発事故で生じた国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の汚染廃棄物の本焼却を、新年度の早い時期に始める方針を明らかにした。25日に住民説明会を開く。

 市と大崎地域広域行政事務組合は2018年10月~19年7月、同市と宮城県涌谷町の3焼却施設で牧草など47トンを試験焼却した。排ガスや最終処分場の放流水に含まれる放射性セシウム濃度が基準値以下だったことから本焼却に向けた準備を進めていた。

 伊藤市長は「廃棄物の前処理、一般ごみとの混焼、焼却灰の埋め立て、監視態勢の強化などを説明し、意見を頂きたい」と語った。

 高橋英文副市長は「市議会から承認を得られれば新年度のなるべく早い時期に本焼却を開始したい」と述べ、2月ごろの庁議で本焼却の是非を判断、経費を20年度予算案に盛り込む意向を示した。

同市の抱える基準以下の汚染廃棄物は牧草5193トン、稲わら555トン、ほだ木206トン、堆肥23トンの計5977トン。農地にすき込む方針以外の牧草と稲わら約2900トンを焼却対象とする。

伊方原発3号機で停電トラブル 四国電「ほぼ全電源、一時喪失」

2020/1/26 00:27 (JST) 共同通信 WEB

キャプチャ.PNG25日午後3時45分ごろ、四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)で3号機の定期検査中、発電所内が一時停電するトラブルがあった。非常用ディーゼル発電機が起動するなどして約10秒後に復旧した。四国電は「ほぼ全ての電源が一時的に喪失した」と説明している。

原因は不明。外部への放射能漏れはないとしている。

 四国電は同日、定検の全作業を当面見合わせると明らかにした。

愛媛県の担当者は「看過できず、厳しく対応していく」と述べた。

 四国電によると、停電は送電線の部品の取り換え作業中に発生。送電線を保護するため異常な電流が流れた場合に電線を遮断する装置が作動し、停電が起きた。

原発処理水問題 なし崩し放出でいいのか

2020/01/25 佐賀新聞 WEB

2018121701_04_1.jpg東京電力福島第1原発で増え続ける処理水の処分方法などを議論する政府小委員会で、経済産業省は、海洋と大気への放出など3案を提示した。
 議論は大詰めであり、この案を軸に決着が図られる。しかし、なし崩しの放出でいいのか。決定を急ぐことより、地元との対話という困難に正面から向き合い、不信を拭う努力が先決だろう。強行は決して許されない。

小委での議論で東電と政府は、処理水を保管するタンクの容量が2022年夏には満杯になり、増設には用地の確保が難しいと主張した。作業資材や廃棄物の置き場も必要だと、まるで廃炉の達成を盾に取るような主張さえ見られた。地層注入や水素放出、地下埋設などの案が、前例がないとしてあっさり除外されたのも「結論ありき」を疑わせる。

 科学的には、放出に伴う健康への影響は極めて小さいことがほぼ明らかになっている。
 処理水に残るトリチウムは既存の原発からも一定の濃度、量で放出することが認められ、実際に放出が続いている。処理水を全量放出したとしても、日本人の自然被ばくに比べて約1600分の1~約4万分の1にとどまるという政府の見解には、専門家の間でも異論はない。

だが、問題はもはや、廃炉工程表の実現性や科学的な正当性にはない。ひとえに国民の受け止めにある。一連の廃炉作業における政府、東電に対する不信は、昨日今日の話ではない。

 13年には120トンの汚染水の漏えいが確認された。その後、廃炉の見通しさえ不確かな段階での安倍晋三首相による「状況はコントロールされている」との発言は失笑を買った。東電会長が海洋放出を判断したと受け取れる発言をして漁業関係者を激怒させ、処理水にトリチウム以外の放射性物質が残留していることも発覚した。

 これで何をどう信じろというのか。科学的に安全だといかに強調しても信頼が得られない現状は、身から出たさびではないか。案の定、小委の議論で最も紛糾したのは、風評被害の懸念に対する政府への注文だった。
 地元の漁業者、農家が反対するのは当然だ。

漁業者は、原発周辺海域での漁を自粛し、試験操業と魚の放射能検査を繰り返し、本格操業に移行する見通しが立ちつつある。農家は汚染土を入れ替え、津波で傷んだ農地を整備し、作物が順調に出荷できるようになってきた。このタイミングで放出が強行されれば、そうした地道な努力が無駄になりかねない。

 政府は昨年、各国の大使館向けに説明会を開き、たとえ放出されても安全であることを説明した。諸外国の理解を得たいのは分かるが、地ならしのようにも映る。何より、そうした説明で理解を求める相手は、まずは地元、そして消費者ではないのか。
 原子力業界では長年、喫緊の問題をできるだけ先送りし、なし崩しに事を進める体質があった。原発事故の原因となった津波対策しかり、放射性廃棄物の処理処分しかりである。

廃炉と処理水の問題は、それを改める格好の機会だ。東電は必要な情報を即時に公開し、政府は批判の矢面に立ち、当事者意識を持って説明責任を果たす。信頼回復には、遠回りでもその道しかない。(共同通信・由藤庸二郎)

北陸電力社長「変な判決あった」伊方原発の運転禁止受け

2020/1/23 21:08 (JST)1/23 21:21 (JST)updated 共同通信 WEB

20200117-OYT1I50092-1.jpg北陸電力の金井豊社長は23日、原子力規制委員会で開かれた意見交換の場で、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転を禁じた広島高裁の仮処分決定を示唆して「最近、変な判決はあった」と発言した。

終了後の取材に「司法の独立性に異議を唱えたわけではない」と釈明した。

 原発の安全性に関する更田豊志委員長らとのやりとりの中での発言。金井氏は、取材で趣旨を問われると「原子力の審査は一義的には規制委の判断。
高度に専門的な内容については、所管行政庁の判断を尊重するのが基本的な考えではないか
」との持論を述べた。

福島第2原発、廃炉完了に44年 東電が地元に計画説明

2020/1/22 20:15 (JST)1/22 20:27 (JST)updated 共同通信 WEB

20190730-00000092-kyodonews-001-6-view.jpg東京電力は22日、福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)全4基の廃炉工程をまとめた「廃止措置計画」の概要を富岡町議会で説明し、廃炉完了までに44年を要するとの見通しを明らかにした。

昨年7月に廃炉を正式決定した際は「40年を超える期間が必要」としていた。

年内にも同計画をまとめ、国の原子力規制委員会に認可申請する。

 計画は廃炉の工程を4段階に区分し、(1)汚染調査など準備期間(10年)(2)発電機タービンなど周辺設備の撤去(12年)(3)原子炉本体などの撤去(11年)(4)原子炉建屋などの撤去(11年)―の手順で進めるとした。

処理水タンク沈殿物、議論せず 福島第1、原発小委に報告なく

2020/1/21 20:37 (JST)1/21 20:49 (JST)updated 共同通信 WEB

20191223-OYT1I50047-1.jpg東京電力福島第1原発で増え続ける処理水の処分方法を検討する政府小委員会の提言取りまとめ作業が最終盤となっている。

海洋や大気への放出案が示されたが、それに先立つ昨夏、処理水保管タンクの一部で泥状の沈殿物が堆積しているのが判明した。

東電はこれを小委に報告せず、議論もされていない。委員の中には「情報公開の在り方も含め話し合うべきだ」との声がある。

 東電によると、沈殿物は、汚染水の浄化過程で加える薬剤で生じた金属化合物の一種とみられるが、放射性物質の含有量などは不明だ。

甲状腺検査の受診率が低下、福島 データ信頼性に懸念

2020/1/20 19:18 (JST)1/20 19:31 (JST)updated 共同通信 WEB

h29kiso-10-03-11.png東京電力福島第1原発事故の健康影響を調べる福島県の「県民健康調査」検討委員会の評価部会が20日、福島市で開かれ、県内全ての子どもを対象とする甲状腺検査の受診率が低下していると報告された。

事故が発生した2011年に始まった1巡目の先行検査では80%を超えていたが、16年から実施した3巡目では64.7%まで減少した。

 部会長の鈴木元・国際医療福祉大クリニック院長は「(検査で得た)データの信頼性が低下する」と懸念を示した。

再開後の漁獲量が初の減少、福島 不漁と台風19号で

2020/1/19 18:39 (JST)1/19 18:51 (JST)updated 共同通信 WEB

キャプチャ.PNG東京電力福島第1原発事故によって海域と魚種を絞った試験操業が続く福島県の2019年の年間漁獲量が12年の試験操業開始後、初めて減少に転じることが関係者への取材で19日、分かった。

徐々に漁獲量を回復させてきたが、コウナゴの不漁と台風19号に伴う休漁が影響した。

 近く公表される19年の漁獲量の速報値が4千トンを下回り、18年の計約4010トンから減少する。県によると、18年は漁獲量全体の約25%をコウナゴが占めたが、19年は不漁でゼロだった。台風19号で出漁日が減ったことも響いた。

 福島県沖では原発事故後、全面的に漁を自粛。12年6月に試験操業が始まった。

福島第一原発 ミスやトラブル相次ぎ現場に社員増員へ 東電

2020年1月16日 14時28分 NHK WEB

キャプチャ.PNG福島第一原子力発電所で工事や作業のミスが相次いだことについて、東京電力の小早川社長は人手不足が背景にあるとして、現場の作業に関わる社員を70人から90人程度増やす考えを明らかにしました。
福島第一原発では、去年6月、5号機と6号機の送電線の工事で配線を誤り、ぼやを起こしたほか、3号機で進む使用済み核燃料の取り出し作業でも、たびたび装置が動かなくなるなどミスやトラブルが相次いでいます。

これを問題視した原子力規制委員会は16日、東京電力の小早川智明社長を呼び、原因や対策について意見交換を行いました。
この中で小早川社長は、背景には現場の人手不足があるとの認識を示し、「一部の社員に業務が集中し、現場の作業や部下に目配りが行き届いていない」と状況を説明しました。

そのうえで対策として、ことし4月から福島第一原発の現場に関わる社員を70人から90人程度増やす考えを明らかにしました。また作業計画や手順なども見直し、ミスを防ぐ体制を整えるとしました。

これに対して、規制委員会の更田豊志委員長は「増員など対策のねらいを作業現場としっかり共有してほしい」と注文をつけました。

このあと小早川社長は報道陣の取材に応じ、「対策について規制委員会と認識を共有できたと思う。現地で作業上のリスクを確認しながら対策を適切に進めていきたい」と述べました。

四国電力「承服できない」伊方3号機停止、不服申し立てへ

2020/1/17 18:45 (JST) 共同通信 WEB

20200117-17007101-ehime-000-2-view.jpg広島高裁の仮処分決定を受けて四国電力は17日、高松市の本店で記者会見し、西崎明文常務は「長期間、高度で専門的かつ厳正な審査を経て世界最高水準の基準をクリアしている。

再びの停止決定は極めて遺憾で、到底承服できない」と強調した。

西崎常務は「これまで複数の訴訟で、丁寧に主張や立証してきた」とし「一刻も早く停止決定を取り消してもらえるよう不服申し立てをする」と語気を強めて繰り返した。

広島高裁から四国電の活断層の調査が「十分ではない」と指摘された点について、黒川肇一原子力部長は「不十分な調査をし、原子力規制委員会に審査をしていただいたわけではない」と反論した。

関電原発ストップを市民らが要望 筆頭株主の大阪市に

2020/1/16 17:54 (JST) 共同通信 WEB

origin_1.jpg関西電力役員らの金品受領問題を巡り、原発に反対する関西の市民団体などでつくる「避難計画を案ずる関西連絡会」は16日、筆頭株主の大阪市の担当者と市役所で協議し「関電に原発運転は任せられない。

市として運転を止めるよう意見表明すべきだ」と要望した。


連絡会は昨年11月、金品受領問題の徹底究明を政府や国会に求めるよう、市に要望書を提出。市側が同12月、「第三者委員会で全容が明らかにされるべきだ」と文書で回答していた。

 この日の協議は連絡会側の出席者11人が、市側に文書の補足説明を求めた。

市は2012年から株主提案で脱原発を関電側に求め続けていることなどを伝えた。

3月までの着手困難 福島第一原発1号機内部調査

2020/01/15 08:23 福島民報 WEB

キャプチャ.PNG東京電力福島第一原発1号機からの溶融核燃料(デブリ)取り出しに向けた重要作業となる原子炉格納容器の内部調査は、東電が計画していた二〇一九年度内に着手できず、開始が二〇二〇(令和二)年度以降にずれ込む見通しとなった。

調査は格納容器底部にある堆積物を採取して成分や形状などのデータを得るのが目的だが、ロボット投入に向けた準備作業を三月までに終えるのが困難になったとみられる。
 東電の計画では、原子炉格納容器の外側と内側の扉に研磨剤を混ぜた高圧水を当て、穴を三カ所ずつ開ける。外側扉の三カ所の切削を終え、昨年六月に内側扉の一カ所目の穴開けに取り掛かった際、放射性物質を含むダストの濃度が一時的に上昇し、それ以降の作業工程の大半を中断していた。ダスト濃度測定などの準備が整ったとして、東電は十四日、穴を開ける作業を一部再開した。

今回の作業では直径約二十一センチの穴の四割程度を十日間ほどかけて開け、ダスト飛散を抑える作業方法を確立するためのデータを取得する。
 内部調査に移るためには今後、残る部分の切削と、あと二カ所の穴開けが必要になる。さらに、ロボットを格納容器内に投入するための進入路の構築、監視用カメラやダスト測定器の設置、遠隔操作するロボットの動作確認などの準備作業が控えており、投入までには少なくとも数カ月を要するとみられる。

 1号機の内部調査には潜水機能付きボート型ロボットを投入し、汚染水の水面付近を移動させながらカメラで全方向を撮影して格納容器内部の全体像の把握を目指す。水中にある堆積物の立体的な形状や厚さを測定するほか、少量を試料として採取する。燃料由来の成分が含まれているかどうかなどを詳細に分析し、将来のデブリ取り出しに生かす。

 1号機の内部調査を、東電は当初、二〇一九年度前半の着手を計画していたが、ダスト飛散防止対策などのため二〇一九年度後半に延期するとしていた。

伊方、MOX燃料初の取り出し トラブルで遅れ

2020/1/14 12:45 (JST) 共同通信 WEB

https___imgix-proxy.n8s.jp_DSXMZO5328362012122019LA0001-1.jpg四国電力は13日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の定期検査で、プルサーマル発電で使用したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を取り出した。

四国電によると、本格的なプルサーマル発電でMOX燃料を取り出したのは全国初で、時間は午後11時57分。

 13日午前0時ごろ取り出し開始予定だったが、12日に核燃料取り出し準備の作業中、原子炉容器上部で燃料を固定している装置を引き上げようとした際、制御棒1体が一緒につり上がるトラブルがあり、原因を調べるなどして遅れていた。

伊方原発 核分裂反応抑える「制御棒」1体を誤って引き抜く

2020年1月12日 22時25分 NHK WEB

無題.png定期検査中の愛媛県伊方町にある伊方原子力発電所3号機で、12日、核分裂反応を抑える「制御棒」1体を誤って引き抜くミスがあり、四国電力は原因を調べています。

四国電力によりますと、伊方原発3号機で12日午後、核燃料の核分裂反応を抑える役割がある「制御棒」48体のうち1体が原子炉から引き抜かれるミスがありました。

監視カメラで作業員が気付き、原子炉に戻しましたが、およそ7時間1体が引き抜かれた状態が続いたということです。

四国電力によりますと、この間、原子炉内で核分裂反応が進むことはなく、作業員らに被ばくはなかったとしています。

定期検査中の3号機では、当時、核燃料を取り出すため、原子炉のふたを開けて、制御棒を固定する構造物を引き上げる作業中だったということで、このとき構造物に制御棒1体が付いたまま、原子炉から引き上げられてしまったということです。

事前のチェックでは問題はなかったということで、四国電力では原因を調べています。

新成人、解体の母校に別れ 原発事故被災の福島・富岡

2020/1/12 16:57 日経 WEB

9.jpg東京電力福島第1原発事故による避難指示区域が残る福島県富岡町で12日、成人式が開かれ、約40人の新成人が参加した。

事故当時小学5年だった新成人は式典後、事故後に使われなくなり、2月に解体が始まる小学校を訪問、思い出の校舎との別れを惜しんだ。

町教育委員会によると、事故で全町避難した富岡町には当時、小学校が2校あった。同町は2017年、一部で避難指示が解除されたが、避難先から戻らない児童が多いため、2校は中学校の校舎を利用して集約する形で18年に再開。2校舎は解体が決まった。

新成人はそれぞれ通学していた学校を訪れた。富岡第二小では晴れ着姿で友人と記念写真を撮ったり、思い出話をしたりしていた。事故以来、初めて訪れた同県いわき市の会社員、田中健太さん(20)は「使われなくなった校舎を見ると寂しくなったが、9年ぶりに会えた友達がいたのはうれしかった」と話した。〔共同〕

原発事故で一時全域に避難指示の福島 浪江町で成人式

2020年1月11日 18時39分 NHK WEB

8.jpg東京電力福島第一原発の事故で、一時、全域に避難指示が出された福島県浪江町で成人式が行われ、事故当時、小学5年生だった新成人たちが久しぶりに町で再会しました。
浪江町は3年前に、原発事故による避難指示が町の面積の約20%で解除され、事故後、町内で成人式が行われるのはことしが3回目です。

ことしの新成人は、原発事故が起きた時は小学5年生で、成人式には全体の3分の1に当たる61人が出席しました。

式では新成人の代表で、東京大学で学んでいる金山裕生さんが誓いのことばを述べ、「震災後避難を余儀なくされましたが、浪江での経験や人とのつながりが今の人格を形成していると思います。いつか浪江に帰って暮らしたいと思っていますし、社会人になっても復興に携わっていきたいです」と語っていました。

新成人たちは原発事故のあと避難し、各地の学校に通ったため、久しぶりに再会を果たした人も多くいました。

茨城県で家族と暮らしている女子大学生は「ふるさとで成人式を迎え、久しぶりに多くの友人と会うことができて大変うれしいです」と話していました。

体に障害があり、津波に襲われた学校から、車いすで同級生たちと避難した男子大学生は「多くの人に支えられて無事成人式を迎えられました。将来は福祉関係の仕事に就きたいです」と話していました。

福島第一原発 凍土壁の冷却材漏れか 汚染水減らす対策で運用

2020年1月9日 23時27分 NHK WEB

K10012240651_2001092327_2001092327_01_02.jpg福島第一原子力発電所の汚染水の発生を減らす対策として運用されている凍土壁の冷却材が一部で漏れたおそれがあり、東京電力では原因の特定を急いでいます。
凍土壁は福島第一原発の建屋の周囲の地盤を凍らせて、地下水の流入を防ぎ、汚染水の発生を減らそうと、4年前から運用が始まりました。

地中に凍結管を埋めて、その内部に地盤を凍らせるための冷却材を循環させる仕組みです。

東京電力によりますと、今月7日から8日にかけてこの冷却材をためているタンクの水位が下がったため、冷却材の循環を止めたところ、水位の低下はとまったということです。

このことから一部の凍結管から冷却材が漏れたおそれがあり、その量はおよそ1600リットルと推定されると発表しました。

東京電力では冷却材の循環を止めても、地盤がとけ始めるまで数か月かかるため、凍土壁の機能に影響はないとしていますが、原因の特定を急いで、補修などの対応を検討するとしています。

イラン原発近くで地震2回、先月も発生

2020.01.09 CNN.JP WEB

borazjan-iran-map-super-169.jpg(CNN) 米地質調査所(USGS)によると、イラン南西部ブシェール州にある原子力発電所近くで現地時間の8日朝、マグニチュード(M)4.9とM4.5の地震が相次いで発生した。
震源はいずれもペルシャ湾に面する同州ボラジャン市から20キロ以内。同市の近くには2010年8月に建設されたブシェール原子力発電所が位置する。イランでは初の原発で、中東地域でも最初の民生用の原子炉となっている。
今回の地震による同原発への影響の有無は伝えられていない。
ボラジャン市近くでは先月27日にもM5.1の地震が起きていた。

USGSによると、M4.9の地震が8日午前9時前に発生。約30分後にM4.5の地震が続いた。
イランは8日、米国による革命防衛隊司令官の殺害に報復するため米軍兵士も駐留するイラク内の2基地に多数のミサイルを撃ち込んだが、2回の地震はこの攻撃から数時間後に起きたという。
大規模な断層上に位置するイランでは過去にも多数の地震が発生している。

福井県内原発の発電量、大震災以降最大に 昨年、前年比14%増

2020年1月9日 中日新聞 WEB

PK2020010802100307_size0.jpg県は、県内原発の二〇一九年の稼働実績をまとめた。対象となる八基のうち、関西電力の四基が年間を通じて通常運転を行った結果、総発電電力量は前年比14・6%増の三百五億キロワット時に増えた。東日本大震災後の一二年以降では最大で、一〇年実績(七百三十三億キロワット時)の四割に戻った。

 昨年稼働した原発は、大飯3、4号機(おおい町)と高浜3、4号機(高浜町)。高浜3号は一年を通じて運転し、それ以外の三基も定期検査を除いて運転した。八基全体の設備利用率は45・0%で、こちらも東日本大震災以降では最高。

昨年稼働しなかった県内四つの原発については、東日本大震災後に運転停止が続いている。敦賀2号機(敦賀市)は原子炉真下に活断層が通ると指摘されている。美浜3号機(美浜町)、高浜1、2号機は全国で前例のない四十年超の延長運転を目指しているが、関電役員の金品受領問題で先が見通せない。

 県内原発の総発電量は、十三基が運転していた〇三年が八百八十五億キロワット時でピーク。東京電力福島第一原発事故を受け一二年二月までに県内全基が停止。新規制基準を満たした原発が一六年から再稼働を始め、徐々に総発電電力量を増やしている。また東日本大震災後に五基の廃炉が決定している。

<原発・福島のいま>福島産あんぽ柿初輸出 富裕層へ売り込み

2020年01月08日水曜日 河北新報 WEB

キャプチャ.PNG福島県は、県北特産の干し柿「あんぽ柿」をアラブ首長国連邦(UAE)に試験輸出した。県の記録ではあんぽ柿の輸出は初。県幹部らが7日、同国の政府関係者や商社に売り込むためUAEのドバイ入りした。あんぽ柿は東京電力福島第1原発事故後に2年間の出荷自粛を余儀なくされ、県は「農業復興の象徴」として本格輸出を目指す。

◎県「農業復興の象徴」

 県によると、中東には日常的にドライフルーツを食べる文化がある。今回は伊達、桑折、国見3市町産で1個約400円の最高級品など計10キロを輸出し、主に富裕層の購買意欲を探る。
 県は2019年度、研究会を設置して輸出の可能性を模索してきた。ドバイで今年2月に開かれる国際食品見本市にも出展する。期間中に流通業者ら10万人の来場が見込まれ、年度内の輸出契約締結につなげたい考え。
 あんぽ柿は県産農産物を代表する冬の味覚で、原発事故前は年1500トンを出荷していた。2011、12年度は出荷の全面自粛を強いられ、13年度以降も苦戦続き。18年度は1300トンまで回復したが、販売単価は8~9割にとどまる。

県農産物流通課は「あんぽ柿はかつて百貨店で一番良い棚に置かれたが、原発事故後は姿を消した。ドバイの富裕層は購買力があり、福島復興の大きな成功例になり得る。商機はある」と意気込む。

◎農産物輸出量、大幅に更新 19年度コメ堅調 モモ、ナシ好調

 福島県産農産物の輸出量が2019年度は280~290トンに上り、過去最高を大幅に更新する見通しになったことが分かった。主要産物のコメやモモが好調に推移している。
 輸出量の推移はグラフの通り。19年度は昨年11月末で232トンに達し、過去最高だった18年度1年間の218トンを既に上回った。東京電力福島第1原発事故前の10年度は153トンだった。
 作物別ではモモ54トン(前年同期比1.7倍)、ナシ28トン(1.5倍)、リンゴ26トン(前年は11月末までの実績なし)はいずれも原発事故後最高を更新。輸出量全体の5割を占めるコメも114トン(1.2倍)と堅調だ。
 国・地域別はタイやインドネシア、カンボジア、フィンランドがいずれも過去最高を記録した。県は人口減少による国内市場の縮小を念頭に、今後も海外への販路拡大を図る。

東電社長が事故後初めて福島第1構内で年頭訓示

2020年01月07日火曜日 河北新報 WEB

無題.png東京電力の小早川智明社長は6日、福島第1原発で年頭訓示を行い、約560人の社員を前に「復興と廃炉を両立させるため、地域の一員として信頼される関係を築く」と語った。

東電の社長が第1原発構内で年頭の訓示をしたのは事故後初めて。

台風で被害を受けた昨年を振り返り「厳しい環境の中、現場の皆さんには頑張っていただいた」とねぎらった。

東電の原発事業に触れ「事故を起こした当事者としての反省と教訓を生かし、安全に原子力を運営できる事業者かどうかの信頼が問われる」と語った。

訓示後に報道機関の取材に応じた。第1原発でたまり続けるトリチウムを含む処理水を巡り、政府の小委員会が海洋放出など3案を軸に検討していることの見解を問われたが「汚染水の発生量を減らし、しっかり保管することがわれわれの努めだ」と述べるにとどめた。

 小早川社長は第1原発が立地する大熊や双葉をはじめ、被災した浪江や葛尾など福島県内の計6町村の役場や避難先の仮役場も訪問。伊沢史朗双葉町長からは第1原発の1、2号機共通排気筒解体工事などでトラブルが相次いだことを踏まえた人材育成など9項目を盛り込んだ要求書を受け取った。

復興の象徴から聖火リレー Jヴィレッジの今

2020年1月6日 05:30 報知新聞 WEB

8.jpg“復興五輪”と銘打たれた2020東京五輪は、東日本大震災から10年目に突入する今年7月24日にいよいよ開幕を迎える。本格的な動きとしては、3月26日に聖火リレーが復興の象徴ともいえるJヴィレッジ(福島県楢葉町、広野町)からスタートする。震災直後は福島第1原発事故の事故対応拠点となっていたJヴィレッジの今は?そして、国内外が注目する福島第1原発の今は?現地に足を運んで、現状を確認した。 (石川 高伴)

そこにはかつてのJヴィレッジの姿があった。センター施設の正面入り口から真っすぐ進み、そのまま施設外へと出ると、視界に何面ものサッカー練習場が飛び込んでくる。緑がまぶしい、サッカーの聖地が広がっていた。

 ピッチの数は震災前は計12面(人工芝1面)だったが、現在は計11面(人工芝3面)に減った。かつての2面分のスペースを使って屋根付きの人工芝ピッチである「全天候型練習場」を造ったからだ。その全天候型練習場の隣にある第9ピッチ(人工芝)が、3月26日の聖火リレーのスタート地点となる。震災のあった11年の女子W杯で世界一に輝いた「なでしこジャパン」のメンバーがここから走りだすのだ。

震災直後、Jヴィレッジは福島第1原発事故への対応拠点となり、2年後の13年には東京電力の福島復興本社へと姿を変えた。天然芝のピッチ3面には砂利が敷き詰められ、1面につき800台、計2400台分の駐車場として使われた。施設には白い防護服を着た作業員がせわしく出入り。06年にジーコ・ジャパンが合宿を行ったスタジアムには作業員1000人収容の仮設寮が建設された。サッカーの聖地は、もはや死んだも同然だった。

 だが、13年9月に五輪の東京開催が決定し、再生計画がスタート。震災から8年1カ月後の昨年4月にJヴィレッジは見事に復活した。かつて団体専用だった宿泊施設もシングルルームを増やして新宿泊棟として稼働。さらに、楢葉町の敷地近くに全長200メートルのホームを備えた常磐線のJヴィレッジ駅も開業した。ラグビーW杯のアルゼンチン代表も事前合宿を張るなど、その奇跡的な復活劇はまさに復興の象徴。世界に復興をアピールするにはもってこいの舞台でもある。

だが、その世界の目の一部はJヴィレッジではなく、福島第1原発に向けられている。本当に安全、安心なのか?この問題は避けて通れない。そのため今回、第1原発の敷地内を視察し、現状を体感してきた。第1原発の敷地内を視察するのは13年2月以来、2度目。当時は防護服こそ着用しなかったが、バスの中からしか視察はできなかった。だが、今回は2号機建屋の山側100メートルの高台に歩いて行くことができた。それも防護服なしで約20分間も滞在できた。

7年前はバスの中から計測して900マイクロシーベルト毎時だったその場所は、現在は120マイクロシーベルト毎時。敷地内のあらゆるのり面がモルタルで完全に覆われ、建屋周辺も厚さ5センチの鉄板を敷き詰めて放射線を遮断したことで線量を下げることができたという。4号機建屋の正面にも降りたが、鉄板効果で線量は10マイクロシーベルト毎時だった。東電広報によると、東京ドーム75個分の広さの敷地の96%のエリアで現在は防護服なしでの作業が可能となっているという。約7時間の視察による被ばく線量は30マイクロシーベルト。胸部エックス線撮影での被ばく線量が約50マイクロシーベルトであることと比較すれば、敷地内環境の変化が著しいことだけは間違いないだろう。

安倍晋三首相は五輪の東京招致に際し、汚染水問題を「アンダーコントロール」と表現したが、実際はどうなのか。東電の担当者は「今は処理水もコントロールできてると思っているし、そうしないといけない。残念ながら我々の説明がちゃんと伝わっていない国があるので、しっかりとした情報を発信するしかない」と話した。福島県の内堀雅雄知事(55)も「福島を巡ってさまざまな誤解、風評があるのも現実だが、(五輪は)そういう風評を払しょくして、正しい福島の姿を知っていただく大きな機会になる」と強い信念を示している。受け取り方はさまざま。だからこそ、正確な情報発信の継続で、信頼を勝ち取るしかない。

《労働環境改善へ、激安大型食堂やコンビニも設置》原発敷地内の労働環境を改善するため、東電は15年に山側のエリアに大型休憩所を建設した。中には大食堂があり、2種類の定食、丼もの、麺類の4種類から選べる。しかも、すべて390円と激安だ。いずれも近隣の給食センターから運び込んでいるもので、もちろん福島産の食材を使っている。担当者によると「作業柄、少々カロリー高めです」とのこと。構内にはコンビニもあり、作業員のストレス軽減を図っている。また、作業場の移動には自動運転EVバスも導入され、かつて免震重要棟に集中していた業務も新事務本館を建設して分散化している。

《「廃炉資料館」に貴重な資料を展示》原発周辺の住民などを除き、福島第1、第2原発とも一般視察は受け付けていない。だが、廃炉への取り組みや原発の現状を広く理解してもらうため、東電は18年11月に「廃炉資料館」をオープンした。第2原発のある富岡町の国道6号沿いにあり、震災当時の状況を説明するドキュメンタリー風ビデオを上映したり、敷地内の作業員が使用しているマスクや防護服なども展示している。 

野党合流協議/妥協せず政策の感度を磨け

2020年01月03日金曜日 河北新報 WEB

PK2019071402100086_size0.jpg今度こそ巨大与党への対抗軸となり得るのか。
 立憲民主党の枝野幸男代表と国民民主党の玉木雄一郎両代表は、政党の合流に向け、幹事長間の協議を進めることで合意した。
 2020年は安倍晋三首相がどんな衆院解散戦略を描くのかが最大の焦点だ。21年9月までの自民党総裁任期に「ポスト安倍」が絡み、「1強」の行方を占うことになる。

 先の臨時国会で両党などは衆参両院で統一会派を結成。政権との対決姿勢を鮮明にした。公選法違反疑惑を巡る2閣僚の辞任を追及し、大学入学共通テストへの英語民間検定試験は導入見送りに追い込んだ。共産党が掘り起こした「桜を見る会」問題では、首相の政権運営に一定の打撃を与えたと言えよう。

 ただ、このままでは政権交代を目指す「大きな固まり」にはなり得ない。理念や政策の溝を埋める議論を尽くすべきだ。曖昧なままでは内輪もめの火種を残し、「数合わせ」との批判は免れない。

両党幹部は早期の衆院解散に備えるため、1月20日が有力視される通常国会召集までの合流を目指すが、ハードルは高い。
 立民は「吸収合併」を想定するのに対し、国民は対等な立場で党名やポストなどを話し合うよう求めており、難航も予想される。国民には合流への賛否が渦巻く。衆院の中堅・若手に賛成の声が多い一方、参院側は立民と距離があり、異論が根強い。

 共同通信社が先月14、15日に実施した世論調査によると、立民の支持率10.8%に対し、国民は1.5%で長らく低迷が続く。衆院側は早期解散への危機感が強く、参院側には7月の参院選で立民と競合した改選複数区があったことにしこりが残る。

 政策で温度差が際立つのは原発だ。立民が一日も早い「原発ゼロ」を掲げるのに対し、国民は30年代に原発に依存しない社会実現を目指す。国民は原発再稼働を容認する電力総連など組織内議員を抱え、吸収合併に反発する。

 玉木氏は歩み寄りが可能との認識を示すが、立民側の懸念は強い。仮に原発ゼロや党名で妥協してしまえば、中心支持層を失ってしまいかねないから
だ。消費税の減税に関しても、多様なスタンスでの議員勉強会が相次いで発足するなど、政策面での主張の違いが顕在化している。

両党が国会運営で主導権争いを繰り返してきたこの数年と比較すれば、結集の道筋は見えてきた。ただ、どんな形の合流にせよ、旧民主党勢力が再結集することに変わりはない。結束なき「寄り合い所帯」ならば、国民の期待感は高まるはずもない。

 合流の先こそが、いばらの道だ。政策立案の感度を磨き、地道に国民に支持を訴える。政権の選択肢として魅力ある野党にならなければ、拮抗(きっこう)した対立構図は生まれない。

原発事故の避難先で成人式 福島 双葉町

2020年1月3日 19時23分 NHK WEB

9f2e1340b3fd8819cdea0b3938be6cc1_1.jpg原発事故による避難指示が続く、福島県双葉町の成人式が一足早く避難先のいわき市で行われ、事故当時小学生だった新成人たちが復興に向かうふるさとに貢献したいと思いを述べました。
福島第一原発が立地する双葉町は、事故から9年となるいまも全域で避難指示が続き、毎年、正月休みに行う成人式は、事故の3年後から町役場の避難先となったいわき市で行われています。

ことしは事故当時小学5年生だった29人がそれぞれの避難先などから出席し、久しぶりの再会を喜びあっていました。

町では、ことし3月、JR常磐線の運転が再開する双葉駅前など、初めて一部の避難指示解除が予定されています。

伊澤史朗町長は「ようやく帰還に向けた環境整備が目に見えるようになった。これからの町づくりには若い人材が必要なので、困難を乗り越えて成長した皆さんに関わりを持ち続けてほしい」と述べました。

新成人を代表して渡辺碩さんと服部真和さんは「避難先でも、ひとときも双葉町を忘れずに過ごしてきました。成人になったいまお世話になった町に貢献したい気持ちでいっぱいです」と述べました。

式のあと新成人たちは「自分の夢を追うだけでなく町の役にも立ちたいという思いを強くした」とか「将来は町の幼稚園に戻って働きたいので、いまは東京でしっかりと子どもと向き合って仕事の経験を積みたい」などと話していました。

「復興拠点」住みよく再生 避難指示、3町一部地域「解除」へ

2020年01月02日 08時00分 福島民友 WEB

200102news1-thumb-300xauto-41042.jpg東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から9年となる3月、双葉、大熊、富岡の3町で、JR常磐線の駅周辺など一部地域の避難指示が解除される。現在も唯一、全町避難が続く双葉町にとっては初めての解除。3町をはじめ、特定復興再生拠点区域(復興拠点)を整備する各町村は、地域再生に向けた歩みを進める。


【富岡】2023年春の復興拠点の避難指示解除を目指す富岡町は、拠点内の再生に向けた指針の策定を進める。健康増進施設整備を目玉事業に盛り込む方針で、新たなまちづくりに取り組む。また、一部区域の3月10日の先行解除も決まった。
 健康増進施設は原発事故に伴い運営を休止している町健康増進センター「リフレ富岡」を解体して新設、温泉や運動スペースを備える計画。リフレ富岡は鉄骨2階建てで、延べ床面積は約7000平方メートルだが、新施設は建設費や運営コストなどを考慮して規模を縮小する方針。食料品や日用品などの買い物環境を整えるほか、30世帯が入居できる町営住宅も復旧し、住みやすい生活空間づくりを進める。
 交流人口の拡大に向けては、拠点内にある町のシンボル・桜並木の本数を増やすなど景観をより充実させる。町は新年度から順次、各施設の整備や取り組みに着手する方針。

【大熊】大熊町の復興拠点は約860ヘクタール。2022年春ごろまでに避難指示を解除、解除5年後の居住人口は約2600人を目標とする。
 JR常磐線全線再開通に合わせ、3月5日にJR大野駅周辺や復興拠点につながる道路の避難指示解除、昨年4月に避難指示が解除された大川原地区に隣接する下野上、野上地区で立ち入り規制を緩和する。
 同駅西側にホテルや産業交流施設のほか、アーカイブズ施設の整備を想定。周辺には帰還住民や廃炉関連事業の従業員向けの住宅、町内事業者や廃炉関連事業者向けの産業団地整備を検討している。下野上地区は「居住・営農」「産業・交流」の2区域に編成、農業振興と産業集積を進める。
 現在は解体・除染工事が進められており、昨年9月には旧県原子力災害対策センター(オフサイトセンター)の解体が着工、11月に建物の解体が始まった。

【双葉】2022年春の帰還開始を目指す双葉町は、魅力ある街を再興するため、JR双葉駅の周辺に「住む拠点」、海に近い中野・両竹(もろたけ)地区に「働く拠点」などを整備する計画を掲げる。
 計画の実現に向け、町と都市再生機構(UR)は昨年10月、同駅西側で宅地の造成や住宅団地の整備に着手。同駅から約1キロ離れた町役場本庁舎については、22年春に合わせ、駅周辺に移転する方向で検討している。
 伊沢史朗町長は「第一印象が大切。田舎なのにすごいなと思ってもらえる街にしたい」と話し、既成概念にとらわれないまちづくりを進める考えを強調する。
 3月4日に避難指示が解除される避難指示解除準備区域の中野地区では、産業団地の整備が進められ、共同企業体を含む16社と企業立地協定を結んだ。さらに、東京五輪が開幕する7月を目標に、町産業交流センターの建設も進む。

【飯舘】飯舘村深谷地区に計画されている復興拠点は、道の駅までい館や村営住宅、集会所が完成し、現在はまでい館北側の多目的広場の整備が進められている。今年夏ごろに見込まれる広場の完成で、ハード事業の整備が一通り完了する予定だ。
 同地区は震災前、田園風景が広がる「村の一等地」だった。拠点は県道原町川俣線沿いに整備され、村は笑顔が交わり、関係者全員が復興を実感できるようになることを思い描く。整備が進む多目的広場の敷地面積は約1万3000平方メートル。までい館に来館する親子連れらが伸び伸びと運動、散策できるよう整備する。広場内には、木造平屋の屋内運動施設も設ける。
 避難指示が大部分で解除されてから間もなく3年。子育て世代の帰村が鈍い中、子どもたちが安全に楽しめる環境を整備し、帰村や移住を促す考えだ。

【浪江】浪江町は復興拠点計画で、2023年までに帰還困難区域の室原、末森(大堀)、津島の3地区で約661ヘクタールを整備する。
 町は帰還困難区域の避難指示解除時期を23年3月末までとし、避難指示解除から5年後の人口目標を約1500人としている。
 室原は家老地区を除いた区域(約349ヘクタール)、大堀は末森地区(約159ヘクタール)、津島は津島支所とつしま活性化センターを中心とする区域(約153ヘクタール)が整備エリア。各地区に「居住促進」「交流」「農業再開」の各ゾーンを設ける。室原には常磐道浪江インターチェンジがあり、交通の要となることから「物流・産業」と「防災」のゾーンを設ける。大堀には大堀相馬焼の里の窯元や物産館「陶芸の杜おおぼり」を整備する方針だ。
 町内では環境省による解体・除染工事が進められている。

【葛尾】葛尾村は復興拠点計画で、帰還困難区域に指定されている野行地区の約95ヘクタールで除染や建物解体を進め、帰還住民が暮らしやすい環境を整える方針だ。野行地区では原発事故前、約120人が生活しており、2022年春ごろまでの実現を目指す避難指示解除後、約80人の居住を見込む。
 復興拠点は「中心地区再生ゾーン」と「農業再生ゾーン」に分けて事業を展開。地区全体では除染・家屋解体を行い、被災し、荒廃した道路やインフラなどの復旧・整備を実施する。
 中心地区再生ゾーンには既設の集会所を復旧させ、地域住民の活動拠点を整備するほか、応急仮設住宅などを活用した交流施設を整備し、コミュニティーの再生や震災・原発事故の記録と記憶の伝承を図る。
 農業再生ゾーンでは、営農意向や営農方法に応じた農地の整備や水利施設の復旧・整備などを行う。

復興の灯…聖火リレー 3月26日に福島スタート 47都道府県巡る

2020 1/2(木) 7:00 毎日新聞 WEB

20190601relaymap.jpg 東京五輪の聖火リレーは3月26日から開幕日の7月24日まで121日間(移動日の7日間を含む)で全47都道府県を巡る。全国市区町村の約半数にあたる858市区町村を約1万人でリレー。

東日本大震災後に東京電力福島第1原発事故の対応拠点となったサッカー施設「Jヴィレッジ」(福島県楢葉、広野両町)からスタートし、大会理念の「復興五輪」を世界に発信する。

3月12日にギリシャ・オリンピアで採火後、同国内のリレーで、日本人の先頭を切って2004年アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずきさんが登場する。聖火は同20日に宮城県東松島市の航空自衛隊松島基地に到着。国内リレーでは、阪神大震災の復興モニュメントのある神戸港(神戸市)や16年熊本地震で被災し復旧工事が進む熊本城(熊本市)も巡る。

 8月25日開幕の東京パラリンピックの聖火リレーは直前の8月18~25日の8日間、競技会場のある東京、埼玉、千葉、静岡の4都県を回る。リレーに先立つ採火式は、全47都道府県の700超の自治体で行われる。

福島県産日本酒7年連続日本一、台風19号など...福島県政この1年

2019年12月31日 11時15分 福島民友 WEB

0031470810.jpg東京電力福島第1原発事故に伴った帰還困難区域などの避難指示について、双葉、大熊、富岡の3町と国、県が合意し、復興へと一歩前進した。「復興五輪」でJヴィレッジ(楢葉町、広野町)が出発地となる聖火リレーのルートが決まったほか、県産日本酒の全国新酒鑑評会での7年連続「日本一」達成など明るい話題もあった。一方、本県を襲った台風19号をはじめとする豪雨では、多くの県民が犠牲になった。2019年の県政を振り返る。

【帰還困難区域】
◆3町一部避難解除へ 双葉、大熊、富岡  
 帰還困難区域の一部地区の避難指示について、双葉町は来年3月4日、大熊町は同5日、富岡町は同10日にそれぞれ先行解除する。政府の原子力災害現地対策本部と県、町の3者がそれぞれ合意した。
(12月20日、同26日)

【台風19号】
◆33人死亡、県内甚大被害
  
 台風19号とその後の記録的大雨で、県内では33人(福島民友新聞社調べ)が犠牲となった。住宅被害も27日現在、全壊1438棟、半壊1万2015棟に上り、一部損壊や浸水を合わせると2万棟を超えた。167人が避難所生活を続けている。
(10月12日ほか)
 被災者支援を巡り県は、被災者生活再建支援法の対象外となる半壊、床上浸水の世帯に、1世帯当たり10万円を支給する新たな支援金制度を設けた。35市町村の1万8570世帯が対象。
 また、県は第三者委員会を設けて避難情報の伝達方法や市町村など、関係機関との連携に問題がなかったかどうかを検証する。県の地域防災計画に反映させる。
台風19号の影響で冠水した本宮市の中心市街地=10月13日
 
【福島ロボットテストフィールド】
◆研究棟が開所
  
 県が南相馬市と浪江町で整備を進めているロボットの研究開発拠点「福島ロボットテストフィールド」の中核施設となる研究棟が開所した。
(9月30日ほか)
 県内外の16企業・団体がフィールド内の「南相馬滑走路」「水没市街地フィールド」などの施設を活用してロボットの研究、開発に当たっている。全21施設が完成し、全面開所は来春となる。

【福島第2原発】
◆正式に廃炉決定

  
 東京電力が福島第2原発(写真、楢葉町、富岡町)全4基の廃炉を正式決定した。第1原発の全6基と合わせ、県内原発の全10基が廃炉となる。(7月31日)
 完了には40年以上かかる見通し。第2原発にある約1万体の使用済み核燃料の取り扱いについて東電は、敷地内に一時保管する貯蔵施設を新設し、金属容器に入れて空冷する「乾式貯蔵」を導入する。県庁を訪れて廃炉決定を報告した小早川智明社長に対し、内堀雅雄知事は「県として重く受け止める。安全かつ着実に進めてほしい」と要請した。
 
【福島第1原発処理水】
◆処分法3案提示

  
 東京電力福島第1原発で保管される放射性物質トリチウムを含む処理水を巡り、経済産業省は政府の小委員会が取りまとめる提言案を示した。