野党合流協議/妥協せず政策の感度を磨け

2020年01月03日金曜日 河北新報 WEB

PK2019071402100086_size0.jpg今度こそ巨大与党への対抗軸となり得るのか。
 立憲民主党の枝野幸男代表と国民民主党の玉木雄一郎両代表は、政党の合流に向け、幹事長間の協議を進めることで合意した。
 2020年は安倍晋三首相がどんな衆院解散戦略を描くのかが最大の焦点だ。21年9月までの自民党総裁任期に「ポスト安倍」が絡み、「1強」の行方を占うことになる。

 先の臨時国会で両党などは衆参両院で統一会派を結成。政権との対決姿勢を鮮明にした。公選法違反疑惑を巡る2閣僚の辞任を追及し、大学入学共通テストへの英語民間検定試験は導入見送りに追い込んだ。共産党が掘り起こした「桜を見る会」問題では、首相の政権運営に一定の打撃を与えたと言えよう。

 ただ、このままでは政権交代を目指す「大きな固まり」にはなり得ない。理念や政策の溝を埋める議論を尽くすべきだ。曖昧なままでは内輪もめの火種を残し、「数合わせ」との批判は免れない。

両党幹部は早期の衆院解散に備えるため、1月20日が有力視される通常国会召集までの合流を目指すが、ハードルは高い。
 立民は「吸収合併」を想定するのに対し、国民は対等な立場で党名やポストなどを話し合うよう求めており、難航も予想される。国民には合流への賛否が渦巻く。衆院の中堅・若手に賛成の声が多い一方、参院側は立民と距離があり、異論が根強い。

 共同通信社が先月14、15日に実施した世論調査によると、立民の支持率10.8%に対し、国民は1.5%で長らく低迷が続く。衆院側は早期解散への危機感が強く、参院側には7月の参院選で立民と競合した改選複数区があったことにしこりが残る。

 政策で温度差が際立つのは原発だ。立民が一日も早い「原発ゼロ」を掲げるのに対し、国民は30年代に原発に依存しない社会実現を目指す。国民は原発再稼働を容認する電力総連など組織内議員を抱え、吸収合併に反発する。

 玉木氏は歩み寄りが可能との認識を示すが、立民側の懸念は強い。仮に原発ゼロや党名で妥協してしまえば、中心支持層を失ってしまいかねないから
だ。消費税の減税に関しても、多様なスタンスでの議員勉強会が相次いで発足するなど、政策面での主張の違いが顕在化している。

両党が国会運営で主導権争いを繰り返してきたこの数年と比較すれば、結集の道筋は見えてきた。ただ、どんな形の合流にせよ、旧民主党勢力が再結集することに変わりはない。結束なき「寄り合い所帯」ならば、国民の期待感は高まるはずもない。

 合流の先こそが、いばらの道だ。政策立案の感度を磨き、地道に国民に支持を訴える。政権の選択肢として魅力ある野党にならなければ、拮抗(きっこう)した対立構図は生まれない。

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