原発はテロに勝てるか? 航空機が撃墜したら? テロリストが侵入したら? 検証してみると…

2016.1.2 12:00 産経新聞 WEB

画像2001年に航空機を使ってニューヨークの高層ビルに衝突させた「9・11」に始まり、先月パリで発生した同時多発テロでは、武装したテロリストにより約130人が殺害されるなど、「テロの時代」とも称される今世紀。東京電力福島第1原発事故を教訓に策定された“世界最高水準”とされる新規制基準をクリアした日本の原発は、テロに勝つことができるのだろうか-。再稼働を目指す原発のテロ対策を検証してみた。(原子力取材班)


巨大ヘリが原子炉に落ちたら…

 「史上最悪の原発テロ発生。巨大ヘリ墜落まで、あと8時間!」「人質は日本」-。

 平成27年秋、公開された映画「天空の蜂」の告知ポスター。物々しいキャッチコピーと、激しく炎上するヘリの写真は海外のパニック映画さながらの迫力だった。物語は、東野圭吾さんが福井県の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」をモデルに構想し、20年ほど前に刊行した同名小説が原作だ。

 テロリストが防衛省の巨大ヘリを乗っ取り、原発の真上でホバリングさせて、政府に国内の全原発停止を要求するという現実離れした設定だが、実在する原子炉をモデルにしただけあって、原発の仕組みや構造が妙にリアルに描かれており、「実際、原発に飛行機が落ちたらどうなるんだろう…」と想像をかき立てられた人も多いかもしれない。

映画や小説の結末がどうなるかはさておき、そもそも国は原発に航空機が墜落することを想定しているのだろうか?


徹底対策を求めた原発の新規制基準

 原子力規制委員会の前身である原子力安全・保安院は、9・11のテロの翌年の平成14年、「実用発電用原子炉施設への航空機落下確率に関する評価基準」を策定している。

 ここでは、航空機の落下確率を過去の事故の傾向や飛行場との位置関係から原発ごとに算出し、米国やフランスなど諸外国の基準を参考として、原子炉などに直撃する可能性が「年1000万分の1回」を超えなければ、「設計上考慮する必要はない」としている。

 しかし、福島第1原発事故後に作成された新規制基準は、原発の敷地内に航空機が落下し、爆発的な火災が発生した場合の原子炉への影響についても評価するよう求めた。

 27年8月に再稼働した九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)では、原子炉などの重要施設に航空機が落下する確率が年1000万分の1を超えないことを確認した上で、敷地内に航空機が落下し、火災が起きた場合の影響を評価した。

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